「大丈夫かな?間に合いますように・・」

街中を走り抜けて行く救急車の音を聞くたびにいつもそう思う。

過去に家族が仕事中に倒れ、救急車で運ばれ、何とか一命をとりとめた経験があるだけに、
倒れた本人、そしてご家族のことを思うと、あれ以来、サイレンを聞くたびに他人事とは思えなくなってしまった。

心筋梗塞は発作が起きてから1時間以内に30%~50%の人が亡くなっている。

つまり病院にたどり着く前に亡くなってしまっているのだ。

だけど、病院に入り、治療を受ければ90%以上の人の命が助かる。

病気って、いざ、その症状が出ない限り、関心を持ったり、調べたりなんてフツーしませんよね?

でも、この心筋梗塞の場合、それでは遅い。

今回は自分と大切な人を守るための絶対に知っておいてムダにならない知識である!


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日本人の死亡原因の第2位

心筋梗塞を含む、心疾患は、現在、日本人の死亡原因第1位のがんに続いて、最も多く、第2位である。

 

 

心疾患といっても、さまざまなタイプに分かれるが、最近は生活習慣が影響している心筋梗塞が増加している。

では、なぜ、この心筋梗塞が発症するのか?

また、なぜ、発症すると、急に命を落としてしまうほどの事態になってしまうのだろうか?

命のポンプ

心臓は私たちの体のすみずみに血液を送り続けるポンプである。

その働きは、1分間に約70回鼓動し、そしてペットボトル3本分もの血液を全身に送り出すという超ハードな仕事内容。

1日に計算すると約10万回。

24時間休むことなく動き続け、体が機能するのに必要な酸素や栄養素を血液に乗せて配達している。

脳、肺、胃、腸・・・すべての臓器は心臓が止まると酸素や栄養素がなくなり活動できない。

それは心臓も同じこと。

心筋梗塞とは心臓を動かしている心筋に血液を送っている冠動脈が詰まり、機能が停止してしまう病気である。

全身に血液を送るポンプの心臓が停止すれば「死」に直結する。

狭心症との違いとは

心筋梗塞と並んでよく耳にするのが狭心症。どう違うのだろうか?

<狭心症>
冠動脈の中が狭くなるが、何とか血液は流れる
発作は運動した時に起こり、安静にしていれば5分以内、長くても20分以内で消える
<心筋梗塞>
冠動脈の中が完全に詰まり、血液が止まる
発症は安静時に起こり、30分以上続く

このように、狭心症が進行して、冠動脈の血液が止まることから、狭心症は心筋梗塞の前兆といえる。

だけど、心筋梗塞の半分は狭心症などの前兆が起こることもなく発症することがあり、そのため、「突然!!」というイメージが強い。

しかし、決して突然ではない。

胸の痛みなど、狭心症の症状が現れていなくても、血管は確実に痛んでいたはず。

それが心筋梗塞と狭心症の原因となる動脈硬化である。

日々の生活が動脈硬化を生む

体に負担をかける生活習慣を続けると少しずつ血管が痛んでいく。それが動脈硬化である。

動脈硬化は高齢になると誰でも進行するが、年齢に関係なく、誰でも危険な要素が重なると引き起こされる!

それがこの4つ!

 

 

これらの要素を抱えている人は血管をいじめてしまっている危険性が大である。

糖尿病なども大きな原因となるが、特定の病気がなくてもこの4つの要素を重ねている人は要注意!

生活習慣を改善させずに、血管をいじめすぎちゃうと、動脈硬化になり、血流は悪くなり、そして詰まりやすくなってしまう。

血管の中がデコボコに!

血管は、例えるならば道路である。

内臓という工場に酸素や栄養素を配達するために、血液というトラックが走る道路である。

しかし、その道路がデコボコしたり、狭くなってしまうとどうだろう?

血液は通りにくくなり、きちんと内臓に酸素や栄養素を配達できなくなってしまう。

なにが原因で、道路、すなわち血管をデコボコにして動脈硬化を起こしてしまうのか?

その大きな要因のひとつがコレステロールである。

 

 

コレステロールが溜まると血管内はキズがつき、ますます狭くなっていく。

肌荒れとかなら目で見てわかるけど、血管の状態なんて見えないし、わかりにくい。

なので、生活習慣を見直さなければ、動脈硬化は気づかないうちに確実に進行していく。

・・あなたの血管、大丈夫ですか?

心筋梗塞の前兆を見逃すな!

狭心症などの症状が前兆として現れない心筋梗塞は「突然!!」というイメージがあるが、動脈硬化により必ず身体のあちこちにサインを出している。

心筋梗塞だからといって胸の痛みばかりだと思い込んではいけない。

■肩の痛み(とくに左側)
■腕がだるい(とくに左側)
■背中の痛み
■胃の不快感
■歯の痛み(とくに左側奥)

このように、心筋梗塞の前兆はついつい「疲れているから」と見逃してしまいそうになるが、ポイントとしては左側によく出るということである。

🙁 「やけに肩の左側だけが凝るなぁ」

このような場合は「いつもと違う!」ということが何となくわかる。

しかし、これらの前兆があっても、仕事などで忙しい毎日を送っていると考える暇もなく、「疲れすぎ」だと放置してしまいがち。

そして、突然起こる発作!どうすればいいのか?

痛みが起こるとは限らない発作

心筋梗塞の発作が起こる時間帯で最も多いのは早朝から午前中である。

早朝にいきなり胸が痛み、「これは何だ!」と苦しみながら思っても狭心症などの前兆を全く感じてこなかった人にとっては、心筋梗塞の文字がすぐに頭に浮かばないかもしれない。

また、さらに要注意なのは無痛性心筋梗塞。

これは、身体のだるさや、胃のムカムカぐらいで、胸などの痛みが出ないため、判断を誤る危険な症状である。

しかし、時間は待ってくれない。

冠動脈が詰まると、血流がストップして、30分以上たつと心筋の細胞は壊れはじめる。

🙁 「まだ、朝早いし・・救急車なんて近所迷惑だし・・」

🙁 「病院が開く時間まで何とか我慢しよう・・」

無痛性心筋梗塞の場合、とくにこのように思ってしまいがちになる。

しかし、ここで必ず覚えておいてほしいのが判断の決め手となる冷や汗。

不明の冷や汗

痛みが起こらない無痛性心筋梗塞でも、痛みが起こる心筋梗塞でも冷や汗が重要な判断ポイントとなる。

ではなぜ、心筋梗塞を起こすと冷や汗がでるのか?

心筋梗塞が起こる

ポンプ機能が一気に弱まる

体中の血液の循環が低下

脳などの重要な臓器に血液を優先させる

手足などの細い血管が収縮

一緒に汗腺も収縮

汗が押し出される

このように運動をしたわけでもないのに冷や汗がドッと体全体に現れたら血液の循環が低下した証拠。

 

 

冷や汗の他にも顔面蒼白、めまいなどの症状が出ることも。

安静時なのに、胸が苦しい、もしくは体が異常にだるい・・

そして・・

冷や汗がドッと出る

この場合は、ためらうことなく救急車を呼びましょう!

もしも、家族、他の人が倒れた場合、救急に電話をし、現在地を伝えたあと、落ち着いて症状を伝え、
救急車が来るまでの間にできることを電話口からの指示に従って行ってください。

「まずいかも!」を信じる

冷や汗のほかに、心筋梗塞など命にかかわる発作の場合、必ず「まずいかも!」という気持ちが出る。

この時の「まずいかも!」という直感を見逃さないこと。

普段の自分の体の状態を知っているのは自分だけ。

🙁 「いつもと違う!」

🙁 「やばい!まずいかも!」

そう思った時は速やかにその自分を信じる。

たとえ、心筋梗塞でなかったにしても、それはそれで他の原因が見つかるきっかけになる。

生活習慣を見直す

突然の悲劇を起こさないためにも日頃の生活習慣を見直すことが何よりも大切であり予防になる。

タバコや、肥満は心筋梗塞だけでなく全ての病気を引き寄せてしまう原因となってしまう。

そして、過労などで肉体が疲れきってしまうと、精神もクタクタになり、体が出すサインに鈍感になってしまう。

あなたが、日々、やらなければならないと思ってることは、本当にその日のうちにやらなければならないことですか?

無理をしすぎても、頑張りすぎても、良くない。

体はひとつだけだということ

そして・・

家族や周りの大切な人たちのこと、それを忘れないでほしいのです。

 

➡ 「肥満」「高血圧」「タバコ」「過労」の4つの要素をもっている人は要注意
➡ 発作時の冷や汗は重要なサイン
➡ 胸の痛み、息苦しさなどを感じたことがある人は早めに受診
➡ 乱れた生活習慣を見直して、もっと体を大切にする

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