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ヘッドフォンの爆音で耳鳴り!難聴になると手遅れになることも!

いま、ヘッドフォン(※イヤホンも含む)で音楽を聴いている方。

音量は大丈夫?

人間は自分の体を守るため、生まれてすぐ、赤ちゃんの時から本能的に抱えている不安が2つあるという。

それは・・

1.大きい音を聴くこと
2.高い所から落下すること

この他の不安はその後の経験から作り上げていくのに対して、この2つは肉体という弱さを守るために最初からもっている本能的な不安である。

 

そう、耳って以外と弱いのだ!

しかも、一度、音をキャッチする細胞が破損すると元には戻らなくなってしまう。

ということで、

今回は身近に潜んでる危険性!ヘッドフォン難聴について迫っていきます。


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伝音難聴と感音難聴

難聴には、「耳垢のたまりすぎや、中耳炎など、原因がハッキリしてる伝音難聴」と「細胞が壊れる感音難聴」がある。

伝音難聴は原因となっている耳垢を掃除したり、中耳炎などの病気が回復すれば、難聴の症状も治る。

しかし・・

細胞が壊れる感音難聴は一度、発症してしまうと非常にやっかいなことになる。

そして、ヘッドフォン難聴もこの感音難聴である。

ヘッドフォン難聴の怖いのは聴いているうちに大きな音に慣れてしまうこと。

せっかく生まれながら本能的に大きな音に対する不安(防御反応)があるのにもかかわらず、毎日毎日、大きな音を聴いていると、次第に習慣化され、そして平気になってしまう。

しかし、耳は着実にダメージを受けていく・・

蝸牛の中の有毛細胞が壊れる

私たちが音を聴いている仕組みは振動である。

その振動が外耳道を通り、鼓膜に伝わり、そして蝸牛と呼ばれる、かたつむりの形をしている部分に伝わる。

 

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この蝸牛の中には、音をキャッチするアンテナの有毛細胞がびっしりと並んでいる。

有毛細胞は誰でも年をとることで機能が衰えていく。

なので、お年寄りが耳の聞こえが遠くなるのは自然の現象です。

しかし・・

年齢に関係なく、爆発的な音を瞬間的に聴いてしまったり、耐えられるレベルであっても、ずっと聴き続けていると、この有毛細胞は壊れてしまうことがある。

つまり、ラジオのアンテナが折れて受信できなくなるのと同じ。

しかも、有毛細胞は自力で再生する能力がない。

そのため、有毛細胞の破損が原因で起こるヘッドフォン難聴は一度発症すると回復が困難になってしまうのである。

音量による耳への影響度

皆さんは音楽をどこで聴いているだろうか?

静かな部屋で聴いている人もいると思うけれど、多くの人が屋外、しかも電車や車の中など、周りの騒音に囲まれた環境の中で聴いていないだろうか?

音を示すdB(デシベル)でいうと、通常、人が心地よいと思うレベルは45dB。

しかし、じつは私たちが思っている以上に、周りの騒音ってのは大きいのだ。

140 ジェットエンジン付近
130 肉体的限界
120 落雷
110 ヘリコプター付近
100 車のクラクション
90 激しい犬の鳴き声
80 電車内(最大)
70 掃除機
60 車の中、電車内(最少)
50 静かな事務所
40 図書館、静かな自室
30 ささやき声
20 木の葉の揺れる音

100dB以上は耳に危険なレベル。とくに130以上になると瞬時に痛むレベル。

85dB以上も長時間は耳に支障を起こすレベル。

試しに、私ニャニャまるの自室内を計測してみた。
(スマホのアプリ「NoiseLevel」で測定)

 

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家が大きな道路に面しているためか、窓を閉めてれば40dB前後なのに、開けて計測してみると平均54dBと以外と大きい。

トラックが通ると65dBを超えることも。

では、次に音楽を普段聴いている音量でかけ、スピーカーの前で計測してみた。

すると、平均は65~70dBのものの、曲によっては瞬間最大78dBまで上昇した。

そして、低い音よりも高い音に反応しやすい。

 

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部屋の中でも道路に面している家だと以外と騒音が大きいことがわかる。

そして、音楽をかけると室内のdBの数値がかなり上昇することがわかる。

これだと、屋外、さらに運転中の電車内は確かにもっと大きいだろうなぁ・・というのは納得できる。

しかも、スピーカーからではなく、ヘッドフォンで聴けば、音はダイレクトに耳の中に入ってくる。

さらに運転中の電車内では騒音に負けないよう、ヘッドフォンでクリアに音楽を聴くために+20dBは上げなければならない。

と、なると、通勤、通学時に、ヘッドフォンで音楽を聴いている場合、人によっては耳に支障が起こる寸前レベルの80dBを、毎日、耳に入れていることになる。
(※音量による影響は個人差があります)

ヘッドフォン難聴の症状

では、ヘッドフォン難聴になると、どんな症状があらわれるのだろうか?

1.音が小さく感じるようになり、音量を上げ気味に
2.キーン、もしくは、ジーンといった耳鳴り
3.耳の奥の痛み
4.頭痛やめまい
5.何もしてない時でも聞こえが悪い

 

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先にも述べたが、音をキャッチする有毛細胞は一度壊れると再生しない。

なので、このような症状が出た時は、放置せず、はやめに耳鼻科にいかなければならない!

ヘッドフォン難聴の予防策!

1.実際に聴く環境でのdB数値がどのくらいあるのか計測しておく
2.静かな部屋で耳に優しい適切な音量をセッティングしておく
3.連続して聴かない(30分に5分間、休憩するのが理想)
4.85dB以上は長時間聴かない
4.疲れている時、体調が悪い時は、通常よりも音量を下げる
5.耳に異常を感じたらすぐに使用をやめる

 

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耳を大切にするためには、自分が身を置く環境がそれぞれ、どのくらいのdB数数値があるのか一度計測しておくのがおすすめ。

駅、電車内、クルマの中、お店の中・・

家の中でも、テレビがついているリビングルームと寝室では数値が全く違う。

私ニャニャまるが今回、使ったアプリだと、いつでもどこでも簡単に計測できます。
→ Noise Level
(アプリで検索してみてください)

また、音楽のライブ・コンサートに行った時は帰りの電車の中でまた音楽を聴いたりせず、しばらくは耳を休めるようにしましょう。

耳に優しいヘッドフォンを選び方

耳に優しいヘッドフォンってどんなのだろう?

ヘッドフォンで音楽を聴く・・という状況を考えてみると、たいていの場合、周囲に音が出せない状況がほとんどだと思う。

電車内などの公の場であったり、家でもリビングルームなど、他の家族がテレビを見てる状況であったり・・

つまり、何らかの騒音の中で聴いている場合が多い。

静かな部屋では、音はそんなに上げなくても、クリアに聴こえるが、騒音の中で、音楽を聴いていると、ついつい音量を無意識に上げてしまいがちになる。

なので・・

周りの騒音はできるだけ、耳に入ってこない方が良い。

しかし、ここで欠点も。

耳の中に押し込む密閉式のものは周りの騒音をカットしてくれ、シャカシャカといった音漏れも防いでくれる反面、周りの状況を掴みにくい!

周りの音が聞こえないというのは本当に危ない。一歩間違えば重大な事故に繋がることもある。

なので、耳に優しいヘッドフォンは耳穴にあまり押し込まないタイプで、なおかつ、余計な騒音だけをカットしてくれるものが理想的ということになる。

そんなヘッドフォンあるのか?!と思ったが探すとありました。

たとえばコレ→ BOSEのノイズキャンセリングヘッドフォン。
(ご興味のある方はメーカーの製品ページをご参考ください)

これだけの性能をもっているとさすがに値段も高めになってしまうが、毎日、電車内で音楽を長時間聴く人、または、どんな環境にいても耳に安全な音量で、なおかつクリアな音楽を楽しみたい方にとっては非常に良い選択ではないだろうか?

フツーのヘッドフォンの場合は、音楽を流していても周りの話し声が聞こえてくるレベルまで音量は下げましょう。

音楽はクリアに聴こえないかもしれませんが、小さい音でも次第に慣れることができます。

プライベートだからこそ危険

音楽をヘッドフォンで聴くのはひとりの世界。

なので、他の人が音漏れを注意してくることはあっても、実際その音量と向き合っているのは自分だけである。

プライベートな世界だからこそ、自分自身で耳をいたわるしかない。

なってからでは遅い、ヘッドフォン難聴!

大好きな音楽とは上手に付き合いましょう。

 

➡ 85dB以上は長時間聴かない
➡ ヘッドフォンで音楽を聴く時は30分に5分間の休憩
➡ 耳鳴り、頭痛などがした時は早めに耳鼻科に!