「肺がん=タバコ」

というイメージがあるが、なぜか近年・・タバコを吸わなくても肺がんになる人がとても増えているらしい。

それも、とくに女性に増加中なのだ。

肺ガンは、ガンの中でも発見が遅れがちとなり、死亡率が非常に高い。

早期発見が遅れてしまう人がひとりでも少なくなることを強く願いつつ、
今回は肺がんの中でも、タバコとほぼ関係がない肺腺ガンについて迫っていく!


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肺がんはめちゃくちゃ怖い

肺がんは、現在、ガンの死亡原因の堂々たる1位。

じつに年間6万5000人が亡くなっている。

なぜ、肺にできるガンはこんなに死亡率が高いのだろう?

肺の役目は血液を通してカラダの中に酸素を送り込むことである。

そのため、肺にはたくさんの血液がつねにめぐりめぐっているため、ガンができてしまうとそのガン細胞が血液に入り込み、つぎつぎとカラダ中に運ばれてしまう。

そのため、ほかの部分に転移しやすい。

しかも・・

症状が一般的な風邪の症状にすごく似ているため、放置してしまいがちになり、発見が遅れがちになる。

しかも・・

肺には神経がない。

そのため、痛みなどの症状が出た時にはすでにかなり進行してしまっている恐れがあるのだ。

こんな、怖い肺がんに、どう対抗するのか??

それはあらかじめ、知識をもっておくことである。

🙂 「肺ガンになんてなるわけないし」

ではなく

😛 「タバコ吸わないから関係ないし!」

ではなく

ほんの少しの予備知識が自分自身を助けることになり、また、周りの家族の異変に気づけることで、大切な人を守ることにもつながると私は思うのです。

風邪じゃない!!!

喉が痛い、頭が痛い、咳が止まらない、カラダがだるい・・・

こんな症状が出れば誰でも「ああ、風邪だな・・」と思う。

だが、そう思っていたら、突然、タンに血が混じってる!

びっくりして病院に駆け込むとすでに肺ガンが進行している状態だった・・

そんなことが本当にあるのである。

肺がんの中でもとくに自覚症状が出にくいのが肺腺(はいせん)ガンである。

このタイプの肺がんこそが、タバコを吸わなくても関係なく発症し、しかも女性に多くみられるというガンなのだ。

肺腺ガンは隠れて進行する

肺は気管支が木の枝のように広がっていて、その先っぽにある肺胞(はいほう)と呼ばれる部分で酸素を取り込んでいる。

この肺胞にできるのが肺腺ガンだ。

肺がんは空気を多く含んでいる場所であるため、胸部X線に写りにくい・・・

しかも、肺腺ガンのように、肺の奥にできるタイプはさらに発見しにくい。

肺腺ガンはこのように胸部X線にも姿を見せずに、ひっそりと隠れて成長する非常にイヤな奴なのだ。

では、そもそも、なぜ、肺にガン細胞ができてしまうのだろうか?

肺胞マクロファージが暴走

肺胞には吸い込んだ空気に混じっている異物を掃除してくれる肺胞マクロファージという頼もしい奴がいる。

肺胞マクロファージの武器は活性酸素だ。

異物を見つけたら、この自慢の活性酸素の武器で、やっつけて(分解)カラダの外に出してくれる。

しかし・・

空気中に異物が多すぎると、肺胞マクロファージはパニックになり、武器である活性酸素をすごおく出す!!

出して出して出しまくり、自慢の武器で、自分が死んでしまうくらい大暴走する・・。 🙁 アチャー

そして、まわりの健康的な細胞の遺伝子まで傷つけてしまうのである・・・

女性に多い理由

では次に、なぜ肺腺ガンが男性よりも女性に多いのか?

それは女性ホルモンであるエストロゲンが関係してくる。

「カフェインはけっこー怖いのよ!頭痛の原因はコーヒーかもね!」の記事にも書いたが、
本来、女性の内面と外見の美しさを出してくれるエストロゲンも、多くなりすぎてしまうと、逆に牙を向くホルモンであることがわかってきている。

じつは女性の中には肺の細胞の中にこのエストロゲンがくっついてしまう受容体をもっている人がいる。

肺胞マクロファージが異物と戦った末、傷ついてしまった細胞の遺伝子の受容体にエストロゲンがくっつくのだ。

そして傷ついた細胞が、ガン細胞になるのをエストロゲンが促してしまうのである。

女性の中でもエストロゲンを多くもっている人が要注意ということになる。

具体的にいうと以下の2つのタイプの人である

■初潮が始まるのが早く、閉経が遅い人
■エストロゲン補充療法を受けている人

タバコを吸わなくても関係なし

このように女性の場合の肺腺ガンはタバコの煙はあまり関係ないということがわかる。

実際、肺がんの原因が占める喫煙者と非喫煙者の割合は男性と女性とでこんなに大きく違う。

 

国立ガン研究センター多目的コホート研究(JPHC研究)より

 

ごらんのように女性の肺がんの原因のほとんどがタバコとは無関係なのである。
じゃどうすればいい?!

🙁 「タバコなんて吸わないのに!!」

🙁 「呼吸だってしなきゃいけないのに!!」

まじで、どうすればいいのだろうか・・・非常に困る・・

対策としてできるのは、肺胞マクロファージを暴走させないために・・
車の排気ガスが多い所など、空気が汚れている場所にはできるだけ行かないこと。

しかし

都会に住んでいる方には、そんなの難しいわけで。

じゃあ!まじで、どうすればいいの?!

女性の味方か?イソフラボン

大豆に含まれるイソフラボンという栄養素がある。

このイソフラボンには、悩める女性にとって非常に強い味方になってくれる働きをもっている。

それは、イソフラボンがエストロゲン不足を補ってくれる栄養素であるため、更年期障害の対策になるからだ。

しかし、エストロゲン過剰でも起こる肺がんに、イソフラボンを摂ってしまったら、エストロゲンがさらに増えて大変だよ!と思うのだが、
イソフラボンは肺がんについては不思議なことにまったく逆の作用をするのである。

じつは、肺胞マクロファージの自滅によって傷ついてしまった細胞とエストロゲンの間に入り、両者がくっつくのを邪魔してくれるのだ。

また女性だけでなく男性にもイソフラボンの効果があることが報告されている。

だけど・・

「不思議なことに」という言葉が示すように
じつはイソフラボンの肺ガン予防の関連性はまだまだハッキリとはわかっていない。

でも、大豆が健康に良いというのは事実だと、私ニャニャまるは思う。

しかし、「毎日、納豆を食べまくる」というような極端な摂り過ぎは良くない。

今もし、あなたの日々の食事内容が和食よりも洋食に偏り気味であったり、外食が多いのならば、その食事内容を、味噌やしょうゆ、豆腐、納豆など、大豆製品が多く使われている和食に変えていく方向にする。

このようにしていけば、普段の食事から十分、必要なイソフラボンは摂れると思うのである。

隠れた肺腺ガンを写せるCT検査

先に述べたように肺ガンは胸部X線には写りにくい。

しかし、胸部CT検査では解像度がとても高いため、X線で写らなかった肺ガンをあばくことができる。

症状があらわれた時はとりあえず!

ご紹介してきたように、肺腺ガンはまるで隠れてわからない忍者のようなガンである。

とくに肺腺ガンになりやすいタイプの女性(初潮が早く閉経が遅い)(エストロゲン補充療法している)は、2年に1度はCT検査を強くおすすめします!

また、咳やタンなどの症状がなくても、息切れや胸痛がある場合はCT検査を受けるようにしてほしい!

いくら自覚症状があまり出ないといっても、カラダは必ず何らかの形でいつもと違うサインを出す。

それを見極めれるのは自分自身である。

そして周りの人がこのような症状を訴えている場合も、予備知識があれば病院に行くように促してあげることもできる。

今回ご紹介した肺腺ガンの知識が、読んでくれるあなたのお役に少しでも立つことができますように・・。

 

タバコを吸わなくても肺ガンは誰でもなる危険性がある
➡ 「初潮が早く、月経が遅い」「ホルモン補充療法」している女性は定期的にCT検査をする
息切れ、胸の痛みがある場合は早めに病院でCT検査をする
➡ 大豆製品が自然な形で摂れるように和食をメインにした食生活にする